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ふぁん 2021年5月号

今年の冬はしばれが深いのではと懸念されていましたが、3月・4月と潤沢に雨が降ったおかげで農作業の進行もまずまずとなりホッとしています。この4月に入り厚岸町で山菜採り中の男性が熊に襲われ死亡する事故がありました。山や沢に入る際はくれぐれも自己防衛を心掛け、ちょっとした楽しみが悲劇を生まないようご注意ください。

話は変わりますが、東京電力福島第一原発の廃炉作業に伴う汚染水から、トリチウム以外のほとんどの放射性物質を除去したALPS処理水の海洋放出に対し、国と漁業者が対立しています。処理水については待ったなしの状況ですが、農林水産業に対する風評被害が非常に懸念されます。日本政府の監視だけでなくIAEAやWTOなどの科学的見地による環境モニタリングの信頼性・透明性の確保が重要です。それでも風評被害を防ぐのは至難の業です。国にはしっかりと仕事をしていただきたいと思います。こと原発や核廃棄物に対しては農業団体の発信力が低いような気がします。